チタンの老化(エイジング)について

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山根口腔インプラント研究所からの伝言 No.1

山根 進チタンの老化(エイジング)について

山根歯科医院 院長 山根 進

チタンは我々と同様に時と共に老化現象をおこすということが最近わかってきました。すなわち、チタンと骨との結合が時間とともに弱くなっていく傾向がわかりました。

チタンは酸化膜に囲まれた非常に安定した金属で、生体内で変質することはありません。酸化膜が破損しても瞬時に酸化膜は再生され、チタンは安定しております。
またチタンは生体組織との親和性がよく、骨組織とは接触結合(オッセオインテグレーション)を起こし、一旦、結合すると非常に堅固であり、はずれにくいです。

チタン製インプラント体の加工出来上がり直後では、水とのぬれは非常によいです。
経時的にインプラント体の形態に変化はありませんが、水とのぬれは悪くなり、酸化膜表面に炭素が付着してきます。そして、チタン表面に対してタンパク質の吸着能や骨芽細胞の接着数が減少してきます。オッセオインテグレーションをさまたげています。
したがって、インプラント体は加工直後に使用すべきでありますが、我々の手元に届くのは色々な流通経路を経過して数ヶ月後になります。そこで、ふたたび元の活性をとりもどす必要があり、その解決策の一つとして、インプラント体に紫外線照射をあてると、もとの活性化した状態に戻ります。

紫外線をあてることにより、インプラント治療におけるメリットは骨とインプラントが早期に結合し、治療時間を短くすることができるということです。また、強力な接触結合(スーパーオッセオインテグレーション)により、ショートインプラントが可能になってきます。