山根口腔インプラント研究所からの伝言 No.s13
山根歯科医院 院長 山根 進
口腔乾燥症では、口腔内の唾液の減少により、口腔内が乾燥し、たべものが食べづらい、唇が乾いていたい、入れ歯のあたりができ食べ物が咬めない、口の中が粘っこくネバネバする、喉が渇くと言った症状がでてきます。
原因としてはストレス、加齢、薬の副作用、口呼吸、全身疾患(シェーグレーン症候群)、放射線治療等があげられます。ストレス、加齢は個人差があり、一概にいえませんが、高齢者に口腔乾燥症がおおくみられます。
血圧をさげる薬、抗うつ薬、抗精神病薬などの副作用で唾液の減少がおこることがあります。
つぎに口呼吸をする人に口腔乾燥症がみられます。本来、人間は鼻呼吸ですが、なんらかの原因で口呼吸をしいられ、口の中はもちろん喉の奥まで乾燥します。高齢者のかたはいろいろな多くのお薬を飲んでおられ、さらに唾液の出る薬を飲むのを躊躇されます。
そこで当院においては、唾液腺の活動を活発にして、唾液がでるようにあごの運動、すなわち今井先生がすすめられているあごの運動「あいうべ体操」を推奨しています(今井一彰著「あいうべ」、マキノ出版、2008)。
「あいうべ体操」はまず、
1)口を大きくあけて「アー」と発する。つぎに
2)口を横に広げて「イー」と発する。今度は
3)口をすぼめて「ウー」と発します。
最後に舌を前へ思い切りだしながら下へ伸ばし「ベー」と言います。
これを毎日30回行います。これにより、唾液がでるようになり、口腔内の違和感がなくなり、さわやかになります。舌の位置が正しくなり、口呼吸もしなくなります。
口腔乾燥症 | あごの運動 | 口 呼 吸 |