山根口腔インプラント研究所からの伝言 No.3
山根歯科医院 院長 山根 進
インプラント周囲組織炎の治療
インプラントを治療して、4,5年経過後インプラントは痛くなく、食事はできるけれども、なにか歯肉が腫れた感じがするので、みてもらえないだろうかと軽い気持ちで患者様は来院されることがあります。
患者様はたぶんインプラントの掃除をしてもらえばなおると思ってこられたと思います。問診のあと、骨の状態をしらべるためにレントゲン写真をとります。これによって骨の吸収状態がわかり、治療方針が決まってきます。
歯肉切除とインプラント体周囲の徹底的清掃と消毒(ハンドスケーリング、エアースケーリング、エアーフロー、レーザー、薬液等)を行います。あとは抗菌剤を投与してなおっていきます。
しかし、ここからが問題であります。インプラント周囲組織炎が再発するか、しないかの分岐点になります。ここで安心して清掃を怠ると、すぐに再発してきます。
インプラント周囲組織炎はなおりにくいといわれ、最終的にはインプラントの動揺がおこり、撤去することになることが多々みうけられます。
しかし、治療して治癒のあと、徹底的にインプラントのインプラントの口腔清掃を行った症例では骨の再生は無理だけれど、歯肉の炎症はなくなり、良好な歯肉の状態をたもっています。
当院では口腔清掃の状態(不良、普通、完璧)によって、患者様には2週間、1ヶ月、2ヶ月ごとに通院してもらい、インプラント周囲組織炎を早期に発見して治療を迅速に行っています。
インプラント周囲組織炎はまた全身状態が不良(風邪をひいたとか、疲労がたまっているとか)の時におこりやすく、体をストレスのない健康な状態にたもつことも重要であります。
インプラント周囲組織炎 | |||
はれ | 出血 | うみ | いたみ |
治療 | |||
歯肉切除 | インプラント体の徹底的清掃 | 抗菌剤 |