「サンデーうべ」掲載 医療クエスチョン? No.7
Q.インプラントのかぶせもの(上部構造)はどうしますか?
インプラント治療ではインプラント体を顎骨内に埋入して、ある一定期間後インプラント体に支台を取り付け、その上にかぶせものを作ります。
そのかぶせものにいろいろな種類があり、それを患者様に選んでもらっているのですが、患者様にはわかりにくい選択であり、改めて説明したいと思います。
かぶせものには大きく分けて、セラミック、ハイブリッド・セラミックス(ハイブリッド)、硬質レジン、金属があります。
審美性からいうとセラミックが一番で、現在ではセラミックでかぶせものを作製することが主流になりつつあります。セラミックでは天然歯と同じ外観、色調、透明感を再現することができ、特に前歯では最高のかぶせものです。
大臼歯は咬むとき強い力がかかるのでセラミックはときどき破折することがあります。
硬質レジンはやわらかく摩耗しやすい欠点があり、ハイブリッドはセラミックと硬質レジンの中間ですが審美性においてセラミックより劣ります。
金属は、金合金、チタン合金、金銀パラジウム合金(保険で使用している金属)などがあり、主に金合金が使用されています。
その理由として丈夫で長持ちし破折はしませんし、咬み合わせの微調整が可能であります。ただ、審美性に問題があり、上顎臼歯部においては咬む部分はメタル、頬側はセラミックにして、審美性を回復することもできます。
山根歯科医院 院長
山根 進
「サンデーうべに掲載(平成21年12月25日)」